2026/01/26
電動スコップの解説を読むと、「防振手袋の着用を強く推奨」と書いてあることが多い。振動が大きい工具だから、手への負担を軽減するために必要だ、と。
これは正しい。正しいのだが、実際に畑や庭で電動スコップを使ってみると、少し違う感想を持つようになった。
正直なところ、普通の軍手で十分だ。
防振手袋が必要とされる理由
まず、防振手袋が推奨される理由を整理しておこう。
電動スコップは振動が大きい。毎分数千回の打撃が、グリップを通じて手に伝わる。長時間使い続けると、手がしびれたり、振動障害のリスクが高まったりする。
防振手袋は、手のひら部分にゲルやウレタンなどの衝撃吸収素材が入っていて、この振動を軽減してくれる。建設現場など、プロが長時間使う環境では、確かに必要な装備だ。
だが、畑や庭ではどうか
ここからが実体験に基づく話だ。
私は自宅の畑で電動スコップを使っている。天地返し、根起こし、植え付けの穴掘り——そういった作業だ。
使っていて気づいたことがある。
手がしびれるほど長時間、連続して稼働させることがない。
畑仕事は「掘る→土を移動させる→また掘る」の繰り返しだ。電動スコップを握りっぱなしで何十分も作業し続けることは、実際にはほとんどない。掘ったら一度手を離して、土をどかして、また構える。そのサイクルの中で、自然と休憩が入る。
手のしびれより先に、腕がくたびれる
もうひとつ気づいたことがある。
仮に長時間使い続けようとしても、手がしびれる前に、上腕二頭筋がくたびれる。
電動スコップはそれなりに重い。それを構え続け、土に押し込み、引き抜く。この動作を繰り返していると、手よりも先に腕が疲れる。「もう少し休憩しよう」と思うのは、手のしびれではなく、腕の疲労が理由だ。
つまり、腕の疲労が「自然なストッパー」になっている。手がしびれるほど長時間使い続ける状況が、そもそも発生しにくいのだ。
普通の軍手で十分
こうした経験から、私は普通の軍手で作業している。
軍手は、土や汚れから手を守り、グリップ感を高めてくれる。それで十分だ。防振手袋のような特殊な装備がなくても、畑や庭の作業は問題なくこなせる。
もちろん、防振手袋があれば、振動の軽減効果はあるだろう。あるに越したことはない。だが、「必須か」と言われれば、そうでもない。
ただし、条件による
念のため補足しておく。
これはあくまで「畑や庭で、家庭規模の作業をする場合」の話だ。
- プロとして毎日使う場合:防振手袋は必要だろう。作業時間が長いほど、振動の影響は蓄積する。
- 特に振動に敏感な人:軍手では不安なら、防振手袋を使うほうが安心だ。
- 高出力の大型機を使う場合:振動も大きくなるので、防振手袋の効果が実感しやすい。
要は、自分の作業量と体の感覚に合わせて判断すればいい。
結論
防振手袋の着用は「強く推奨」されている。それは正しい。だが、畑や庭で家庭規模の作業をする場合、実際には普通の軍手で十分なことが多い。
手がしびれるほど長時間使い続ける状況は、そもそも発生しにくい。腕の疲労が自然なストッパーになるからだ。
防振手袋はあるに越したことはないが、必須ではない。これが、実際に使ってみた正直な感想だ。