電動スコップと根っこ。

電動スコップの魅力を徹底解説。ガーデニングからDIY作業まで、人力では大変な掘削・除雪を楽にする便利ツールの世界を紹介します。

SDSプラスとSDSマックス、電動スコップで本当に差は出るのか?

time 2026/01/11

電動スコップを選ぶとき、SDSプラスとSDSマックスという2つのシャンク規格に出会う。SDSマックスのほうが打撃力を伝える能力が高い。ならば、SDSマックスを選んでおけば間違いないのか?

そう単純な話ではない、というのが今回の結論だ。

シャンク規格とは何か

SDSプラスとSDSマックスは、電動ハンマーと先端工具(スコップなど)を接続するためのシャンク規格だ。電動ハンマーが生み出す強力な打撃力・回転力を、ロスなく先端に伝える役割を担っている。

両者の違いはシャンクの太さにある。SDSプラスは径10mm、SDSマックスは径18mm。太いほうがより大きな力を伝達できる。そのため、SDSマックス規格を採用する電動ハンマーは必然的に大型・高出力になり、本体重量も増す。

パワーがあれば効率がいい、とは限らない

SDSマックス規格なら、大きな打撃力を先端に伝えられる。硬い土にも食い込むし、太い根も断ち切れる。スペックだけ見れば、SDSプラスより「上」に見える。

だが、電動スコップの作業には独特の性質がある。一瞬の破壊力で勝負が決まるわけではない。土を掘る作業は、工具を構え続ける時間が長い。突き刺して、持ち上げて、また突き刺す。この繰り返しを何十分、場合によっては何時間も続けることになる。

ここで効いてくるのが、工具の重量と振動だ。

重さと振動は、じわじわ効いてくる

SDSマックス規格を採用した電動ハンマーは、打撃力が大きい分だけ本体も重く、振動も大きい。最初の10分は快調に掘れても、30分を過ぎたあたりから腕が重くなってくる。1時間も経てば、休憩なしでは続けられない。

一方、SDSプラス規格なら電動ハンマー自体が軽い。一回の打撃で掘れる量は少なくても、疲れにくいから作業を続けられる。休憩の回数が減れば、トータルの作業時間はむしろ短くなることもある。

つまり、こういうことだ。

  • SDSマックス:短時間で一気に片付けたい重作業向き。ただし長時間は厳しい。
  • SDSプラス:一回あたりの作業量は小さいが、安定して長く続けられる。

「使い続けられるか」で考える

電動スコップの実用性を測るなら、「人が使い続けられるか」という視点が欠かせない。どれだけパワーがあっても、疲れて手が止まれば効率は落ちる。

家庭菜園や庭仕事のように、一人でコツコツ作業する場面では、SDSプラスのほうが結果的に効率がいいことは多い。SDSマックスの出番は、硬い土や太い根など「SDSプラスでは歯が立たない」条件に限られてくる。

まとめ

SDSマックスは、SDSプラスの上位互換ではない。伝達できる力が大きい代わりに、それを支える電動ハンマーの重さと振動という代償がある。どちらが優れているかではなく、作業の内容と時間によって適性が分かれる。

自分の作業がどんな性質なのか。それを見極めることが、電動スコップ選びの第一歩だ。

 

著者情報

レンタルのローム 西山

レンタルのローム 西山

コンテンツ責任者

自宅の畑で使い始めたことが、電動スコップに詳しくなったきっかけでした。このサイトでは、電動スコップの基礎基本からマニアックな内容までお伝えしています。